近代の車両は電子制御が進み、ドライバーの運転の上手い下手によらず安全な走行ができるようになってきています。
最近の技術で言えば、ミリ波レーダーで前方の車両との距離を把握し、車間が詰まる前にドライバーに知らせる機能や衝突の可能性が高い場合は、自動でブレーキを作動させたりします。
SUBARUのアイサイトではカメラを2つ装備し画像として認識し、車両だけではなく、人を検知することまで可能になってきています。
また、快適性も向上しておりミリ波レーダーを用いたクルーズコントロールでアクセルの操作をしなくても、全車に追従して加速減速を行いドライバーはハンドル操作に集中することができます。
日産では自動運転の技術が進んでおり、CMでもハンドルから手を離す映像が流れています。
極端な話、ドライバーが車両を操作することは大幅に減ってきています。
ここまで見るといい話ばかりですが、電子制御は万全ではありません。
悪天候や逆光など、機械が苦手な状況でも車は走らなくてはなりません。
やはり最終的な操作を行うのは、我々人間なのです。
現代の最先端の技術を持ってもアクセルペダルやブレーキを操作する必要があるのです。
今回は、このアクセルペダルが戻らなくなった場合の対処法について説明したいと思います。
アクセルペダルが戻らなくなることはあるのか
可能性としてはゼロではありません。
物理的に戻らなくなる場合を想定することは、そう難しいことではありません。
例えば、純正部品ではないフロアカーペットを使用した場合、何かの拍子にアクセルペダルの上にフロアカーペットがかぶさる形になってしまい、アクセルの戻りを妨げてしまうことが考えられます。
また、電動スロットルを用いていない車両ではアクセルペダルとスロットルバルブ(エンジンが吸入する空気の量を調整するバルブ)が機械的に接続されています。
この場合ワイヤーを用いていることが多いです。
メンテナンス不足やメカニカルなトラブルなどで、ワイヤーの動きが渋くなっていたり、アクセルペダル自体の動きに不具合があった場合は踏んだ状況、すなわちスロットルバルブが開いたままの状態から戻らなくなってしまう場合があります。
もちろん、スロットルバルブ自体に不良が発生することも考えられます。
アクセルがペダルが戻らない場合の対処法
アクセルが戻らない場合、停車状態ではエンジンを指導した途端にエンジン回転数が急上昇し、制御することができなくなります。
この場合、このまま放置しておくとうるさいばかりではなくオーバーヒートしてしまいます。
まずはすぐにキーを回して、若しくはプッシュボタンを押してエンジンを停止させます。
走行中にアクセルペダルが戻らなくてなってしまった場合は、加速し続けます。
まずは周りの状況を確認してください。
そして普段より強めにブレーキ踏み込みます。
最近の車両ではブレーキとアクセル両方を操作した場合、ブレーキの操作が優先されるようになっています。
そうでない車両の場合はブレーキを強めに踏みながら、キーを回す、もしくはプッシュボタンを押してエンジンを停止させます。
いずれの場合も、エンジンが停止すれば加速し続けることはありません。
ハザードを点滅させ、後続車両に停車していることを伝えましょう。
この際、急に外に出ることは危険です。
必ず後続車両の状況を確認してから外に出るようにしましょう。
フロアカーペットなど、直接アクセルペダルに悪影響を及ぼしている物がないかを確認します。
悪さをしている物がない場合は、車自体に不具合が生じています。
安全に関わる系統に不具合が生じているため必ず自分で直そうとせず、自動車販売店やJAFなどに連絡し、対応を相談してください。
最後に
- すぐにキーを回して、若しくはプッシュボタンを押してエンジンを停止させる
- 普段からフロアカーペットなど、直接アクセルペダルに悪影響を及ぼしている物がないか確認しておく
まさかと思うような事態でも、偶然が重なると本当に起きてしまいます。
対処法を知っておくだけでもパニックに陥りにくいので、ぜひ頭の片隅に置いておいてください。