ウォーターポンプはエンジンの冷却を担っている大切な部品です。
冷却系の部品でまず思い付くのはラジエターが主かと思いますが、それ以外にもウォーターポンプ・サーモスタッド・電動ファン・ヒーターなどの部品も存在します。
そのウォーターポンプなんですが、ラジエターのように走行風を当てて冷却水の水温を下げるのではありません。
エンジン内部に通っている冷却水にただ風を当てるだけでは冷却が不十分です。
それを補うのがウォーターポンプです。
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ウォーターポンプの交換費用
- 国産メーカーであれば、数千円~1万円前後の部品代
- 作業工賃は、15,000~60,000円前後の作業工賃がほとんど
- 車種によって幅があるので、事前に問い合わせておく
オーバーヒートするまで交換をせず、ウォーターポンプ以外に必要箇所があった場合などは例外となります。
不具合が出る前に予防整備としてウォーターポンプを交換した場合の費用ですが、ウォーターポンプ単体の部品代だけで考えると、国産メーカーであれば数千円~1万円前後の部品代が主流です。
作業工賃の方は、15,000~60,000円前後の作業工賃がほとんどです。
車種によって幅がありますので、交換を依頼する店舗へ問い合わせてみましょう。
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ウォーターポンプの交換時期
- 一般的に10万kmが目安となっている
このウォーターポンプですが、ずっと壊れない万能の部品ではありません。
自動車部品に限ったことではありませんが、工業製品は基本的に消耗部品です。
ウォーターポンプも例外ではありませんので、交換すべき時期はいずれきます。
現在のエンジンの主流はタイミングチェーンであるため、エンジンのフロントカバーを開けることはほぼありませんが、タイミングベルトが主流であった頃のエンジンではタイミングベルトを交換する際にはウォーターポンプを同時に交換するのが通常です。
タイミングベルトの交換時期は一般的に10万kmと言われており、ウォーターポンプの交換時期もこれに合わせて行います。
ウォーターポンプは、フロントカバーを取り外してタイミングベルトの隣に位置するためです。
現在、主流であるタイミングチェーン採用のエンジンの場合のウォーターポンプの交換時期ですが、タイミングベルト採用エンジンと同じく10万kmで交換することを推奨されています。
タイミングチェーンは半永久的に無交換の部品と言われています。
しかし、タイミングチェーンの張りを制御しているチェーンテンショナーはそうではありません。
走行距離に応じてへたってきますので、タイミングベルトと同じく10万kmで交換するのが望ましいです。
ウォーターポンプの交換と同時にチェーンテンショナーを交換しておくと、その後も安心して自動車に乗ることができますね。
余談
ウォーターポンプとは少し話が逸れてしまいますが、タイミングチェーンとチェーンテンショナーはバルブタイミングの制御を行っています。
テンショナーが正常に機能しなくなると故障の原因となります。
タイミングベルト仕様のエンジンとは逆パターンとなりますが、ウォーターポンプを交換する際にはタイミングチェーン及びチェーンテンショナーの交換を同時に行いましょう。
ウォーターポンプの役割
- エンジン内部の冷却水を循環させるためのポンプ(オーバーヒートを予防する役割)
このウォーターポンプですが、走行風によって冷却を行うラジエターとは別の役割があります。
自動車のエンジンには冷却水が通る水路があります。
この水路があることによって冷却水をエンジン内部に循環させて、走行風と並行してエンジンを冷却することができます。
ウォーターポンプは、エンジン内部の冷却水を循環させるためのポンプの役割をします。(オーバーヒートを予防する役割)
このウォーターポンプが機能しなくなったら、エンジン内部に冷却水を循環させることができなくなります。
ある日突然ポンプの役割を失うわけではありませんが、走行距離に応じて徐々にポンプとしての能力が落ちていきます。
ウォーターポンプが壊れた時の症状
- 水温計がHに近づく
- エンジン始動中に異音がする
しかし、10万km走行まで必ず品質保証されているわけでもありません。
エンジンのメンテナンスが悪ければ、走行10万kmに達する前に壊れてしまうこともありますし、走行10万kmを超えて走行を続けると故障することも考えられます。
その逆で、10万kmを超えても故障しないこともあるでしょう。
しかし、そのような環境下の中で故障してしまった場合は、いち早く不具合を察知して修理をしなければいけません。
ウォーターポンプが壊れた際によくある現象を紹介します。
水温計がHに近づく
ほとんどの自動車のメーターパネルには水温系が搭載されています。
エンジンブロックに取り付けられた水温センサーからエンジンコンピューターが感知してドライバーに伝えているのですが、ウォーターポンプに不具合を抱えるとHに近づいてしまいます。
しかもこの水温系の精度はそこまで優秀でない場合がほとんどで、針の位置が真ん中よりも上を指していたら注意しなければいけません。
それこそ、Hが近いのであればすでにオーバーヒートしている可能性もあります。
エンジン始動中に異音がする
エンジンからガラガラと異音がするのであれば、ウォーターポンプが壊れてしまっている可能性があります。
その時にはすでに水温が上がってしまっている可能性もあり、それに付随してエンジンに近づけないほど熱くなっていたり、エンジンが湯気が出ている場合にはウォーターポンプの不良を疑うべきです。
まとめ
- 交換費用は、国産メーカーであれば数千円~1万円前後の部品代が主流。作業工賃は、15,000~60,000円前後の作業工賃がほとんど(車種によってかなり幅があるので、交換を依頼する店舗へ事前に問い合わせましょう)
- 交換時期は10万kmを推奨されている
- 水温計がHに近づいたり、エンジン始動中に異音がする場合はウォーターポンプが壊れている可能性があるため、点検を早めに依頼する
ウォーターポンプの交換費用・交換時期・仕組み・不具合事例などを紹介しましたが、10万kmを境に急に壊れるものではありません。
ただ、タイミングベルト仕様のエンジンからの流れで、走行10万kmをひとつの目安にして早めの交換をすることが自動車に長く乗る秘訣です。
不具合が出る前に、早めの交換をしましょう。