エンジンの動力をトランスミッションで変速し、トランスミッションからタイヤへと伝える部品がドライブシャフトです。
1トン以上ある車両を加速させ、前輪の場合は舵を切った状態でも駆動力を伝達している働き者です。
今回は、このドライブシャフトの交換にかかる費用や交換時期について説明したいと思います。
>>ディーラー下取りで15万円だったエスティマが→買取店で査定を受けたら54万円以上!
ドライブシャフトの交換費用は?
- 交換費用は20,000~50,000円前後
- 新品の部品は高額となることもあるため、リビルト部品を推奨している店舗もある
- 車種よって幅があるので、まずは見積もりを依頼すること
どこの自動車整備工場でもそうですが、大まかに工賃と部品代に分かれます。
交換作業自体は1時間から1時間半ほどで終了します。
車種や排気量などにもよりますが部品代は15,000円、工賃が10,000円。
この他にもロックナットやドライブシャフトブーツ、グリス、場合によってはトランスミッションオイルやデフオイル等の油脂類の部品代もかかります。(20,000~35,000円で考えておけば問題ないかと思います)
リビルド部品
また、上記値段は新品のドライブシャフトを用いた場合ですので、リビルド部品を使用した場合、もう少し値段を抑えることができます。
調べてみると、最安で8,500円から販売しているメーカーもあります。
リビルド部品とは、一度使用した部品をバラバラに分解し、洗浄、検査、組み立てを行い、新品同様の性能を確保できるものです。
一度使ったものをそのまま販売する中古とは違い、部品単位まで分解した上で検査を行い、古くなっている部品は使用しないので、性能面で心配する必要はないでしょう。
ドライブシャフトブーツについては、ディファレンシャル側とタイヤ側それぞれ1個ずつ使用しているので、片側のドライブシャフト交換につき2個必要になります。
ドライブシャフトの交換時期は?
- 異音がしてきたら交換時期のサイン
- ハンドルを切りながら加速すると「ガコガコ」「バキバキ」といった音がする
トライブシャフトは動力伝達を行う部品なので、普段の使用では外からは見えません。
また、見ただけではドライブシャフト自体の劣化具合はわかりません。
「じゃあ、いつ交換したらいいんだ!」ということですが、異音がしてきたらドライブシャフトの交換時期です。
ドライブシャフトは棒状の部品です。
タイヤの上下運動やフロントタイヤの場合は、左右にハンドルを切った状態でも動力が伝えられるように両端にジョイントという部品が付いています。
通常この部位は、ドライブシャフトブーツという部品に覆われており、グリスによって満たされています。
しかし、ドライブシャフトブーツが劣化により割れてしまうとそこからグリスが流れ出てしまい、潤滑不足になりジョイント部分から異音が起こります。
異音はハンドルを切りながら加速するような場面で聞こえる場合が多く、「かりかりかり」や「ガコガコガコ」「バキバキバキ」という音がしてきます。
通常ドライブシャフト交換を実施する際は、ドライブシャフトブーツも交換になります。
また、ドライブシャフト自体は外見から異常を見つけることが難しいですが、ドライブシャフトブーツが破れている場合は、ホイールハウス内や足回りのアーム類に漏れたグリスが遠心力によって付着している場合があります。
ドライブシャフトブーツ自体もタイヤを外せば見える箇所にありますので、タイヤ交換の際に確認しておくといいでしょう。
改造車は注意!
極端に車高を下げているor上げている場合は常にドライブシャフトブーツに負荷がかかった状態で走行しているため、劣化の進行速度も早いでしょう。
特に注意して確認することをお勧めします。
距離や経過年数で一概に判断することは避けましょう。
ドライブシャフトの相棒「ドライブシャフトブーツ」
- 分割型のドライブシャフトブーツの場合であれば、修理費用は10,000~15,000円ほど
- 一般的にドライブシャフトを交換する際は、ドライブシャフトブーツも交換になります
ここまで交換費用や交換時期など説明してきましたが、ドライブシャフトについても少し説明します。
ドライブシャフトブーツが破れただけで、シャフトブーツまでダメージが及ぶ前に発見できればとても運がいいです。
ドライブシャフトブーツは交換用のものが用意されており、分割型の場合ドライブシャフトを外さず交換作業ができてしまいます。
作業自体も特段難しいことはなく、30分ほどで終了するので工賃もさほどかかりません。
部品代も3,000~5,000円ほどですから、10,000~15,000円ほどで修理できてしまいます。
ドライブシャフトを交換するよりもかなり安く済ませることができます。
先ほども説明しましたがカスタマイズしていて車高を下げているor上げている車両、キャンバー角度をキツめにつけている車両は特に注意が必要です。
常にジョイントに角度がついた状況ですので、まっすぐ走行しているだけでもドライブシャフトブーツに負荷がかかっています。
ドライブシャフトブーツは蛇腹状になっていて、一つ一つのヤマをリブというのですが、角度がついているとリブとリブが当たって擦れてしまいます。
この摩擦により、ゴムがすり減って、最終的に穴が空いてしまうのです。
ここで一つ裏技ですが、ドライブシャフトの外側にグリスを薄く塗っておくとリブ同士の摩擦を抑えることができるので、かなり寿命が延びます。(塗りすぎには要注意です)
ドライブシャフトブーツは破れていると車検不適合になってしまうので要注意です。
最後に
- ドライブシャフトの交換費用は20,000~50,000円前後(車種や排気量でさまざまなため、事前に見積もりを依頼し確認しましょう)
- リビルト部品であれば安く済ませることもできる
- 交換時期は、ハンドルを切りながら加速するような場面で異音がしてきた場合(ガコガコ、バキバキといった異音)
- 一般的にドライブシャフトを交換する際は、ドライブシャフトブーツも交換となる
走行中に異音が発生するとびっくりするもので焦ってしまいがちですが、いきなり壊れて止まるということは最近の車両ではほぼないでしょう。
異音をよく聞き、いつどのような状態で異音がするのかを確認しましょう。
「かりかりかり」や「ガコガコガコ」「バキバキバキ」という音であれば、ほぼドライブシャフトで間違いないでしょう。
ドライブシャフトが壊れて修理費が高くつく前に、一年に一度くらいは、タイヤを外して足回りを確認してみましょう。
点検もドライバーの大事な役割です。